ユークン通信4月号

        

今年が中学・高校入学という生徒も多いようです。おめでとうございます。新学年、新学期。もうそんな時期か 早いな、という声を尻目に 早めに桜も咲いてしまい強い風にのって花びらが舞っていった春ですが、そんな嵐のように、これからの新学期もあっという間に時間が過ぎ去っていきます。 

時間は敵だ、という気持ちは人生を不幸にする、とサンテグジュペリが好きだった私はそう思っていますので無意味な焦燥感等はつとめて持たないようにしています。(お便りもその結果遅くなり申し訳ありません。) 

とはいっても有限な時間をコントロールできているという充実した実感を持てるようにいることが 特に成長期に自信を持って 課題や問題に立ち向かえるためにとても大切なことです。 

小学生は習い事も多い。中学受験バリバリの生徒は4教科とにかくやることだらけ、学校に行っても休み時間に 深夜になっても集団塾の宿題をヒイヒイやっているとの話は枚挙に暇がありません。中高生は部活動や生徒会などで時間がない。または受験生は 早い進度についていくのに精一杯。「時間があったら出来るのに‥」という状況はずっと続きます。 

こま切れ時間でも 電車の中でも勉強できるでしょう、と資格三冠王のような自己啓発的な達成本を見て鼓舞した所で やはり余暇や、息抜きは必要経費、それを削っても反動が出るのは経験のあるところです。 

また文武両道、部活を充実させれば 少ない時間で集中して学習能率も良くなるはず、と言われても そうでない生徒も多くいます。  むしろダブルスクールをやめた、や 例題のまとめはやめた、私達の指導としては「何をしないか」を明確にすることで伸びる事が多いものです。 

あれをしろ、頑張れ よりとにかく効果のあるのが『夜更かしをしない、テレビはほとんど見ない(見ない家庭内環境・文化の醸成)・ゲームは 時間制限制』というものです。 

小説などもまああれかと思いますが、納得して浪費するならいい。しかし上に挙げたものは役に立つし悪者ではないものの、無自覚に時間を使ってしまい後悔しやすいもの中毒性があるものとして槍玉に挙げられます。 

加えてこの10年近く気になるのは「ネット」です。それも昔はPCであったりフィルタリングのある「ケータイ」でしたので親の見える場所という抑制があっのですが,ここ数年はWiFiでの「スマートフォン」によってネットという非常に強い中毒性ある世界から抜けだせなくなっている生徒も多く聞きます。  

感受性の高いこの時期こそ文化的にマスターピースといわれるものに触れる事が血肉となる時代、その分が削られて二次創作や過剰な友達付き合いのネットに行っているとするともったいない気がします。 

iPhone(スマホ)を使う為の「18の約束」話題になっていますが自己抑制能力を育むためにもスマートフォン(類似)のものは貸出制でいいのではというのが私見です。 

さて逆に「やったほうがいい事」はないのか、毎年学年はじめに 話していることが『腕時計とカレンダーつきの手帳を持つこと』です。100円ショップで売っているものでも十分ですので お気に入りの手帳を持つ。スマートフォンのメモ帳、カレンダーではなくアナログの書いたら消すのが面倒くさく、流れていく時間が空白として見えるものを持つことです。なりたい自分や予定やったことなどを書いているうちに「自分が時間・いろいろなことはコントロールしている実感」を持つものです。 

これはと思う生徒は小学高学年から手帳デビューでした。ちょうど4月始まりの今、お気に入りの手帳を見つけにいくのも楽しいかとおもいます。 

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